独立行政法人・情報通信研究機構から、とても面白い実験結果が発表されました。

ダーツの達人を16人集めて、8人ずつの二つのグループ(AグループとBグループ)に分けます。それとは別に、ダーツが下手な人たちを集めておいて、彼らがヘロヘロと投げる瞬間をビデオに録画します。ビデオに撮るのは投げる瞬間だけで、そのダーツが的のどこに当たったか(あるいは外れたか)は録画されていません。

さてこのビデオを、両方のグループに見せます。Aグループには的のどこに当ったか、的を11の区画に分けて予測してもらい、その予測が当たったどうかの答え合わせもしました。一方、Bグループのほうは、予測のみで答え合わせはしません。つまり、Aグループのほうが、下手な人たちの映像を、より真剣に見ていたということです。なお、ビデオの回数は、ともに120回です。

案の定、真剣に見ていたAグループの達人たちの予測精度は、回を追うごとに高まって行きました。一方でBグループの達人たちの予測精度は、最後まで大きな変化はありませんでした。繰り返しになりますが、Aグループのほうが真剣なのですから、この結果は当たり前だろうと思います。

で、面白いのはここからです。

120回のビデオ観察と予測の後に、Aグループの達人たちと、Bグループの達人たちにダーツを投げてもらったところ、Aグループの達人たちの技量が、大幅に低下してしまったのです。Bグループに比べて、平均で1㎝も的を外してしましました。

つまり、達人といえども、下手な人たちの動作を真剣に見ていたら、その「下手さ加減」がいつの間にか「伝染」してしまったのです‼

お父さんお母さん方にお願いです。お子さんたちには、くれぐれも良い本、良い絵画、良い音楽、良い映像、良い舞台、良い工芸、良いスポーツ、良いプレゼンテーションを、沢山、見せてあげてください。